ダイヤモンドのクラリティとは?婚約指輪で後悔しないグレードの選び方を徹底解説

  • 2025.08.07
  • コラム
チャームスジュエリー ダイヤモンドのクラリティとは?婚約指輪で後悔しないグレードの選び方を徹底解説

ダイヤモンドの「クラリティ」は、見た目の美しさや価格に影響を与える重要な評価基準です。

しかし実際に婚約指輪を選ぶとなると、

「どこまでこだわればいいの?」
「見た目で本当に違いはわかるの?」

などと迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。


こんにちは。チャームスジュエリーです。

この記事では、クラリティの意味や内包物の種類、評価ごとの違い、価格との関係性まで丁寧に解説します。

特に、婚約指輪としてどのグレードを選べばよいのかについて、考え方やチェックポイントも交えて、実践的な選び方を紹介します。

ダイヤモンドのクラリティとは?

ダイヤモンドのクラリティとは?

クラリティ(英:Clarity)は、ダイヤモンドがどれほど透明であるのかを示す、品質の基準です。

ダイヤモンドは、一般的に「透明である」と想像されるものの、実際は、完全に透明ではないことがほとんどです。

ダイヤモンドは、天然の鉱物であるため、生成される過程で、不純物やヒビなどがどうしても入ってしまいます。

不純物やヒビなどが専門的に見つかると、それらは「内包物」や「インクリュージョン」と呼ばれるようになります。

内包物には様々な種類があり、いずれかの内包物が含まれることで、ダイヤの透明度は下がります。

しかし、内包物の量や程度が少ないと、ダイヤモンドは完全な透明に近づき、高品質で見た目が優れるようになります。

そのため、ダイヤモンドは、透明度を専門的に評価することで、客観的に、ダイヤモンドの価値を計ることができるのです。

品質評価基準であるクラリティは、「FL」、「IF」、「VVS」、「VS」、「SI」及び「I」というアルファベットで表され、詳細には10段階で評価されます。

詳細は以下の通りです:

  1. フローレス(Flawless)
  2. インターナリー・フローレス(Internally Flawless)
  3. ベリー・ベリー・スライトリー・インクルーデッド(Very Very Slightly included)→2段階で評価
  4. ベリー・スライトリー・インクルーデッド(Very Slightly included)→2段階で評価
  5. スライトリー・インクルーデッド(Slightly Included)→2段階で評価
  6. インクルーデッド(Included)→3段階で評価

なぜ内包物があるの?

なぜ内包物があるの?

ダイヤモンドは、地球の奥深くで、炭素を含んだ岩石が高温高圧で溶かされることから生まれます。

内包物は、ダイヤモンドの生成過程で物理的に力が加わったり、結晶化に至らなかった炭素などの不純物が残ったりすることで入ります。

ダイヤモンドは、一定の圧力と温度が加わり、長い期間にわたって生成されます。

ダイヤモンドは約99.95%炭素でできておりますが、何らかの衝撃が加わったり、不純物や他の結晶が生成されてしまうことなどで、内包物が入ってしまうのです。

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内包物の種類と特徴

内包物の種類と特徴

具体的に、内包物がどのように見られるのかを解説します。

クリスタル(Crystal)

ダイヤの構造が崩れたように見えたり、色の付いた物質が入っているように見えます。

クリスタルは、ダイヤモンドの中に他の鉱物の結晶が生成されてしまった状態で、無色な鉱物の場合は構造が違うように見え、色の付いた鉱物の場合は不純物が入っている印象を受けます。

フェザー(Feather)

ダイヤモンドに、白い羽のような割れやヒビが見られます。

フェザーの割れやヒビは、結晶の配列に対して平行に入ることがほとんどです。

ピンポイント、ニードル(Pinpoints、Needle)

ダイヤモンドに、肉眼では極めて小さい、ポイント状や針状の不純物が観察されます。

ピンポイント及びニードルは、10倍率の拡大鏡で確認される内包物で、生じていることがしばしばあります。

ピンポイントは小さな結晶が点状に見え、ニードルは結晶が細長い針状に見えます。

その他

内包物には、他にも、さまざまな種類が観察されます:

  • クラウド(Cloud)
  • ナチュラル(Natural)
  • チップ(Chip)
  • ケイビティ(Cavity)etc…

これまで紹介した内包物の種類は、一部にすぎません。

内包物の種類はとても多いです。

そのため、ダイヤモンドを購入する際に鑑定書を見て、気になる内包物が記載されていたら、スタッフや専門家に尋ねるようにしましょう。

クラリティが品質に与える影響とは?

クラリティが品質に与える影響とは?

クラリティは、婚約指輪に使いずらいほど低いグレードになれば、一般の人でも品質に影響が及んでいると実感できます。

クラリティは、ダイヤモンドの、

  • 外観
  • 輝き

に影響を及ぼします。

しかし、 最高ランクから“VS”のクラリティまでは、鑑定士が専門的に観察しないと、品質(主に外観)に影響が及んでいることが分かりません。

クラリティは、評価が低くなるほど内包物が大きくなったり増えていきますが、決め方は非常に細かいです。

そのため、婚約指輪には使いずらい、SIからIクラスにならないと、品質に影響が及んでいることが一般の人にはわかりません。

各クラスの品質への影響

各クラスの品質への影響

クラリティの各クラスが、ダイヤの品質に与える影響について解説します。

FL~VVSクラス

FL~VVSクラス

FL~VVSクラスは、品質に影響を及ぼしません。

まず、最上のFLは、10倍の拡大で、内包物が何も見つからず、表面に軽度な傷(ブレミッシュ)もありません。

また、IFでは、表面に軽度な傷がありますが、内包物が何も見つかりません。

さらに、VVS1及びVVS2は、内包物があるものの、いずれも10倍の拡大でごく僅かであったり、見つけるのが非常に困難です。

そのため、FL~VVSクラスは、ダイヤモンドの品質に影響が及んでいるとは言えません。

では、ダイヤの品質に影響が及ばないものの、なぜ、FL~VVSクラスと別れるのでしょうか?

それは、「どれほど完璧に近いダイヤモンドを求めるのか?」という、背景があるためと思われます。

厳密には、専門的な背景から、FL~VVSクラスは区別されてきたと思われます。

しかし、婚約指輪を購入する際に、あえてFLやIFを選ぶシチュエーションでは、ダイヤの完璧な状態に近く、希少で特別感を演出できる点が、重視されているように思われます。

FL~VVSクラスの定義は以下の通りです:

  • FL:10倍の拡大で内包物、表面にある外部特徴がともに見られない
  • IF:10倍の拡大で、内包物がなく、ごくわずかな、表面にある外部特徴がわかるのみ
  • VVS1:10倍の拡大でも確認するのが極めて困難な、微小な内包物
  • VVS2:10倍の拡大でも確認するのが非常に困難な、微小な内包物

VSクラス

VSクラス

VSクラスは、品質にあまり影響を及ぼしません。

VSクラスは、普通に内包物が入っているものの、ルーペなどの10倍率で確認しないと、基本的に発見できないためです。

そのため、婚約指輪のような特別なジュエリーでも、VSクラスのダイヤは普通に使えます。

内包物の入っている場所が、リング枠のデザインや石座の爪で隠れてしまうような場合、見た目は全て透明なダイヤモンドです。

ただし、VS2は、VS1に比べると、内包物の大きさや数が違ったり、入っている場所がわかりやすいです。

VS2は場合によって、内包物が入っている位置が顕著に目立つと、外観品質に影響を与えます。

そのため、婚約指輪では、VS2が最低ラインの目安と考えます。

VSクラスの定義は以下の通りです:

  • VS1:10倍の拡大で、わかりにくい微小な内包物がある
  • VS2:10倍の拡大で、ある程度わかりやすい微小な内包物がある

SIクラス

SIクラス

SIクラスは、品質にやや影響を及ぼします。

SIクラスは、内包物が入っており、ルーペなどで、10倍率で確認すると、普通に確認できます。

そのため、SIクラスは、一般の人でもやっと内包物を観察できるようになるクラスです。

SIクラスのダイヤは、内包物の影響で、輝きが顕著に失われることは、あまりありません。

しかし、VSクラスに比べて内包物が確認しやすいため、同じSI1及びSI2クラスのダイヤでも、バラつきがあります。

そのため、SI1及びSI2クラスのダイヤは、同じ評価でも、内包物の入り方によって、外観品質への影響は異なってきます。

なお、SI1クラスのダイヤは場合によって、内包物の入り方が顕著に目立たず、外観品質にあまり影響を与えない場合もあります。

その場合は婚約指輪として使えなくもないですが、基本的にブライダルでは、SIクラスを避けた方が良いと考えます。

もしSIクラスのダイヤを選ぶ際は、内包物がどのように入っているのかを、注意深く確認して選びましょう。

SIクラスの定義は以下の通りです:

  • SI1:10倍の拡大で確認するのが容易だが、肉眼では通常見えない明瞭な内包物がある
  • SI2:10倍の拡大で確認するのが大変容易だが、肉眼では通常見えない明瞭な内包物がある

Iクラス

Iクラス

Iクラスは、品質に影響を及ぼします。

Iクラスは、拡大鏡ではもちろん、綺麗なダイヤと並べれば、肉眼で内包物を確認できます。

Iクラスは、I1~I3に分かれ、徐々に内包物の品質に及ぶ影響が大きくなっていきます。

内包物の種類にもよりますが、Iクラスのダイヤは、輝きが失われることがよくあります。

Iクラスのダイヤは、クラリティによる品質の影響を受けたダイヤとして、取り扱わなくてはいけません。

Iクラスの定義は以下の通りです:

  • I1~3:10倍に拡大すると容易に確認でき、肉眼で見られることも多い明らかなインクルージョンがある

(引用:GIA ダイヤモンドの品質を示す4C(https://4cs.gia.edu/ja-jp/))

クラリティと価格の関係

クラリティと価格の関係

クラリティが上がると、価格は確実に上がります。

しかし、価格の上昇率は、ダイヤモンドの他の以外の条件も関わってくるため、一概にはいえません。

例えば、クラリティ以外の条件がすべて同じで、クラリティが1段階のみ上がった場合、価格が5~20%上がるケースや、40%上がるケースもあります。

その中でもFLは例外で、取り扱いの数が顕著に少ないことから、IFからFLにランクアップすると、倍の価格で取引されることもあります。

クラリティの違いで価格がどれほど変わるのかは、ダイヤモンドを購入する際に確認することが一般的ですが、以下のウェブサイトでは相場を確認できるため、よろしければ参考にしてみて下さい:

ダイヤモンドルース一覧・価格表 (ブリリアンスプラス)
ダイヤモンド一覧(ビジュピコ)

婚約指輪にふさわしいクラリティの選び方

婚約指輪にふさわしいクラリティの選び方

婚約指輪に相応しい、クラリティの選び方を解説します。

基本的な選び方

基本的な選び方

婚約指輪(エタニティリングを含む)では、クラリティを選択する際、VVS1~VS2が一般的になります。

VS2以上のダイヤは、内包物が入っていても微少です。

そのため、VS2以上のダイヤは、クラリティによる、ダイヤの輝きや外観への影響を考える必要はなく、婚約指輪に相応しいです。

最高クラスのFLとIF

最高クラスのFLとIF

最高クラスのFLとIFは、希少性に価値を置く一部の人に選ばれ、一般的に多くの人には選ばれていない印象です。

婚約指輪でダイヤを選ぶ際は、FL~VS2のうち、どのクラスを選べば良いか、考えることになります。

しかし、FL~VS2の違いによって、ダイヤの輝きや外観が変化することはほとんどなく、変化するのは、以下の2点です:

  • 希少性
  • 価格

希少性は、クラリティがFLに近づくほど高くなり、完璧なダイヤモンドに近い状態になっていきます。

そのため、一生モノとして贈る婚約指輪では、クラリティが高いと、特別感を演出できます。

しかし、クラリティが高くなれば、価格も上昇します。

特に、IFは高額で、最高ランクのFLはさらに高い価格が付きます。

ダイヤモンドで重視するのは、クラリティのみに絞るわけにはいかず、カラット、カラー及びカットの3つも、大切な要素です。

FL及びIFは、希少価値を求める一部の人に選ばれていますが、一般的には、他の要素との兼ね合いも考慮して、VVS1~VS2が一般的に選ばれている印象です。

VVS1~VS2の選択

VVS1~VS2の選択
VVS1~VS2の選択をする際は、「クラリティ重視」なのか、それとも予算や「カラット数」、「ほかの品質重視」なのかを決めた上で、グレードの高さを選びましょう。

VVS1~VS2の違いは、前述の通り、希少性と価格です。

そのため、婚約指輪を予算内で選ぶようなシチュエーションでは、グレードの高いクラリティを選ぶほど、カラット数など、ダイヤの他の要素を妥協する必要が出てきます。

反対に、低めのクラリティを選べば、その分、他の要素で、サイズの大きいカラット数や良い品質のダイヤを選べるでしょう。

まとめ

まとめ

本記事をまとめると以下の通りです:

  1. ダイヤモンドのクラリティとは?→ダイヤモンドがどれほど透明であるのかを示す、品質の基準
  2. クラリティが品質に与える影響とは?→婚約指輪に使いずらいほど低いグレードになれば、一般の人でも品質に影響が及んでいると実感できる
  3. クラリティと価格の関係→クラリティが上がると価格は確実に上がるものの、上昇率に一定の決まりはない
  4. 婚約指輪(エタニティリングを含む)にふさわしいクラリティの選び方→VVS1~VS2が一般的。あとは「クラリティ重視」なのか、それとも予算や「カラット数」、「ほかの品質重視」なのかを決めた上で、グレードの高さを選ぶ

クラリティはダイヤの品質に影響を及ぼしますが、見た目で違いは分かりにくく、婚約指輪を選ぶ人にとっては品質への影響は基本的にありません。

そのため、クラリティは、一般的に希少性と価格で選ばれています。

最上クラスのFLとIFは確かに希少ですが、カラット数やカラー、カットなどの要素も合わせて考えると、VVS1~VS2が人気です。

VVSとVSの違いは、専門家が指摘する、10倍の拡大鏡で見た際の内包物の大きさや数の違いです。

GIAの鑑定書などでは、具体的に内包物の入り方が図で提示されますが、婚約指輪として着用している際は、ほとんど気になることはありません。

ダイヤモンドには、クラリティ以外にも大切な要素はあるため、総合的にクラリティの判断ができると良いと思います。

ぜひ、思い出に残る、記念的なダイヤモンドをお選び下さい!

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