婚約指輪・結婚指輪はなぜダイヤモンドなのか?魅力や歴史、理由をわかりやすく解説
- 2025.09.11
- コラム

婚約指輪(エンゲージリング)や結婚指輪(マリッジリング)といえば「ダイヤモンド」が定番ですが、なぜ他の宝石ではなく、ダイヤが選ばれてきたのでしょうか。
その理由は「永遠の輝き」や「世界一硬い宝石」というイメージだけではなく、販売の方法や歴史的背景まで、いくつもの要素が関係しています。
結婚指輪の場合も、シンプルなデザインの中に小さなダイヤモンドを留めることで、特別感や上品さを添えることができます。
こんにちは。チャームスジュエリーです。
ダイヤモンドが“愛の象徴”とされる理由は、一つではありません。
輝き、希少価値そして歴史――。いくつもの意味が積み重なって、今日の定番となっています。
この記事では、婚約指輪・結婚指輪にダイヤモンドが選ばれる理由をわかりやすく解説し、その背景や魅力を紹介します。
目次
なぜ婚約指輪・結婚指輪にダイヤモンドが選ばれるのか?
婚約指輪・結婚指輪にダイヤモンドが選ばれる理由は、“見た目の綺麗さ”、“希少価値”、“市場での扱いやすさ”など、さまざまです。
そもそも指輪はジュエリーであり、ダイヤモンド以外にも、宝石には複数の種類があります。
しかし、そうであってもダイヤモンドが使われるのには、理由があります。
ダイヤモンドが使われる理由を考えると、価格や品質などが数字で管理しやすいといった点が、最も分かりやすいのではないかと思います。
しかし、ダイヤモンドが使われる理由には、言葉には表せない見た目の側面や、何千年以上も使われてきた歴史などが、多くあります。
そのため、この記事ではダイヤモンドが選ばれる理由を、整理して、分かりやすくお伝えしたいと思います。
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ダイヤモンドが選ばれる主な理由
ダイヤモンドが婚約指輪・結婚指輪に選ばれる理由を、ランキング形式で紹介します。
1位 見た目の綺麗さ
ダイヤモンドは、見た目が綺麗なため、婚約指輪・結婚指輪に選ばれています。
見た目は、
- 美しい輝き
- カット
の2つに分けられます。
美しい輝き
美しい輝きは、見た目の綺麗さに強く関わり、婚約指輪・結婚指輪に選ばれる理由として最も重要です。
ダイヤモンドの美しい輝きは、
“輝き”
“きらめき”
“分散光”
の3つのバランスによって成り立っています(1)。
「輝き」は、ダイヤモンドの一つ一つのカット面から跳ね返ってくる強い反射光で、明るさの異なるカット面同士が絶妙なグラデーションを生みます。
また、「きらめき」は、輝くダイヤモンドを動かすことで、反射の角度が変わり、カット面一つ一つの、部分的な明るさが瞬時に移り変わります。
そこに、様々な波長を含む太陽光や白色蛍光灯下にダイヤモンドをさらすと、「分散光」が加わり、虹色(赤、黄、緑及び青)の光が内部から放たれます。
このように、ダイヤモンドは、“輝き”、“きらめき”および“分散光”の絶妙なバランスによって、美しい輝きが生まれ、ファッションにも取り入れたくなるほど多くの人を魅了し、婚約指輪・結婚指輪に選ばれています。
カット
カットは、ダイヤモンドの美しい輝きを引き出すために大切な要素で、見た目の綺麗さに直接関わってきます。
実際、ダイヤモンドは、カットが素晴らしいものが多いため、見た目の優れるものが多いです。
天然の原石の状態では、ほとんど輝きませんが、ヨーロッパで15世紀ごろから現在のもととなるダイヤモンドパウダーを使う研磨技術が開発され(1)、長い歴史の中で、カットの技術は発達しました。
そのため、ダイヤモンドは、カットにより、見た目が優れるようになり、多くの人を引き付ける宝石になりました。
2位 希少価値
ダイヤモンドは、特別な機会にしか入手できないような希少価値があるため、婚約指輪・結婚指輪に選ばれています。
ダイヤモンドは、よく「パワーストーン」として売られているアメジストやラピスラズリ、トルコ石などの半貴石よりも希少性が高く、一般的には、特別な機会にしか購入できません。
さらに、“綺麗な”ダイヤモンドは、数が少なくなります。
ダイヤモンドは、地球上において採掘が難しい宝石です。
それでも、ダイヤモンド自体は多く出回っていますが、そこから、一般的な婚約指輪などで使えるほどの“綺麗な”ダイヤになると数はとても絞られます。
ダイヤモンドの価値は現在も世界的に高く、婚約指輪では、一般的に、0.2や0.3カラット台の大きさが人気です。
そのため、1.0カラット台のような大きさで綺麗なダイヤモンドになれば、それなりの相場であるものの、多くの女性が憧れます。
また、ダイヤモンドは、天然であることから、この世に一つとして同じものはありません。
そのため、ダイヤモンドは希少価値が高い上に、贈られると特別感も覚えられることから、婚約指輪・結婚指輪に選ばれています。
3位 整った販売
ダイヤモンドは、販売が整っているため、購入の仕方が分かりやすく、婚約指輪・結婚指輪に選ばれています。
ダイヤモンドは一つ一つ価格が違います。
しかし、値段を決める評価基準が、他の宝石に比べて整っています。
ダイヤモンドは、ほかの宝石に比べて、販売の方法が決まっており、売る側も買う側も、扱いやすい宝石です。
大多数のダイヤモンドは、「ラウンドブリリアントカット」という丸い形で売られています。
それでもダイヤモンドは一つ一つ価格が異なりますが、「4C」という評価基準に当てはめれば、価値が分かるようになっています。
4Cは、「カラット(Carat)」、「カラー(Color)」、「クラリティ(Clarity)」及び「カット(Cut)」の略で、大きさと品質が分類できる評価基準です。
そのため、ダイヤモンドは、鑑定書などを見て、4つの項目の数値を順番に確認していけば、価値を誰でも把握できる宝石となっています。
ダイヤモンドは、置いていないジュエリーショップがないほど、婚約指輪・結婚指輪に選ばれています。
4位 歴史と文化
ダイヤモンドは、人々が好んでジュエリーとして身に着けた歴史と結婚を機にダイヤ付きの指輪が支持される文化があるからこそ、選ばれてきています。
ダイヤモンドは、15世紀の中世までさかのぼると、元々は、ヨーロッパの王侯貴族に限って身に着けていました。
先鞭をつけたのは、イタリアのミラノを支配したコンスタンツォ・スフォルツァ(1447~1483)で、婚約者にダイヤモンドの婚約指輪を贈ったことが、端を発しました(3)。
そこから、時代と共に、富豪やセレブリティを始め、一般大衆の人々も、ダイヤモンドのジュエリーを習慣として身に着けるようになり、現在に至ります。
日本国内では、明治大正の時代まで、婚約指輪・結婚指輪の文化はありませんでした。
しかし、1960年代の高度経済成長期を中心に、一般大衆へと広がっていきます。
例えば、日本国内で婚約指輪の文化が広がる前は、ダイヤモンドの婚約指輪を受け取った花嫁はわずか6%でしたが(2)、現在は70%以上の人が婚約指輪を購入しています(「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」)。
さらに、婚約指輪を購入した人も、95.2%の人がダイヤモンドを選択しています(「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」)。
そのため、国内では、ダイヤモンド付きの婚約指輪・結婚指輪の文化が十分浸透しているといえます。
また、ダイヤモンドには石言葉というものがあり、「永遠の愛」や「かたい絆」といった言葉があります。
それらを踏まえると、ダイヤモンドは、十分な歴史と文化があり、彼女へ特別な思いを伝えたい時にも遜色のない意味合いもあるため、婚約指輪・結婚指輪に選ばれているものと考えられます。
5位 硬さと耐久性
ダイヤモンドは、地球上に存在する物質の中で特段硬い性質があることから、婚約指輪・結婚指輪に選ばれています。
婚約指輪・結婚指輪はジュエリーであり、ジュエリーにとって、宝石が硬いことはとても良い条件です。
宝石が硬ければ、数十年後も変わらない姿で身に着けられるような耐久性がありますし、様々なデザインにも加工しやすいです。
また、ダイヤモンドは元々、鉄などの金属も加工できるほど硬いことから、重宝されていました。
ダイヤモンドは、1725年頃ブラジルで発見されるまでは、インドが唯一の産地で、現地では、紀元前800年にはすでにお守りとして尊ばれていたそうです(1)。
見た目の綺麗なダイヤモンドの歴史は中世のヨーロッパからですが、“硬い”ダイヤの歴史はこのように紀元前までさかのぼります。
ダイヤモンドの硬い性質は、婚約指輪でプロポーズの際には、「壊れない愛」や「かたい絆」を象徴することができます。
ダイヤモンドは、ルビーやサファイヤなどの宝石よりも硬く、有名な硬さの指標である「モース硬度」でも、最大値の10を示すほどです。
そのため、ダイヤモンドは、物質としての硬さと、その硬さからくる意味合いから、婚約指輪・結婚指輪に選ばれています。
6位 資産価値
ダイヤモンドは、結婚から数十年後も身に着けられる資産価値があることから、婚約指輪・結婚指輪に選ばれています。
ダイヤモンドは、アクセサリーでよく使用されているジルコニアのように劣化することはなく、何十年後も同じ姿のまま輝き続けます。
そのため、仮に指輪のデザインが古くなってしまったとしても、他のデザインやネックレスなどに作り替えれば、継続して身に着けることができます。
さらに、二人のお子様が成長した後も、ジュエリーや婚約指輪・結婚指輪に受け継ぐことも可能です。
そのため、ダイヤモンドには、購入した時点や婚約などの限られた期間だけでなく、結婚から何十年後も使い続けられるといった資産価値があることから、婚約指輪・結婚指輪に選ばれています。
結婚指輪にもダイヤモンドをあしらう意味
結婚指輪のダイヤモンドは、小さいため、婚約指輪の大きいダイヤの方が注目されがちです。
確かに、婚約指輪の大きいダイヤモンドは、希少価値や市場での扱いやすさ、文化的な背景などの理由から注目されています。
しかし、結婚指輪の小さいダイヤモンドでも、見た目が綺麗であり、多少は、希少価値や市場での扱いやすさ、文化的な背景などの理由があることから、注目されるべきです。
結婚指輪のダイヤモンドは、サイズが小さくても、繊細な輝きを放ち、デザインの見た目を華やかにしてくれます。
また、いくら小さくても、ダイヤモンドという、特別で希少な宝石であることに変わりありません。
さらに、小さいダイヤモンドは「メレ」として、ジュエリー店では必ず扱われておりますし、結婚指輪でダイヤモンドを購入する女性は76.3%にのぼります(20.5%は宝石無し、「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」)。
そのため、結婚指輪にも、ダイヤモンドをあしらう意味が、十分にあります。
ダイヤモンド以外の宝石ではだめなのか?
婚約指輪・結婚指輪は、ダイヤモンド以外の宝石でもダメではありません。
しかし、ダイヤモンド以外の宝石では、ダイヤモンドと決定的に異なる点があります。
ダイヤモンドは、販売が整っており、価値が分かりやすく入手しやすいです。
しかし、ダイヤモンド以外の宝石では、「4C」のような分かりやすい評価基準などがなく、専門的な知識が必要です。
ダイヤモンド以外の宝石で、とても価値が高いのは、ルビー、サファイヤ及びエメラルドの三大貴石と呼ばれる宝石です。
例えば、ルビーの場合、赤色を呈しているという点で、ダイヤモンドとは大きく異なります。
ルビーの赤色は、原産地(ミャンマーの地域やタイ)や加熱処理の有無、明度などによって見え方が違い、購入する時にはマスターストーンなどと比較しながら、美しい色や透明度を選ぶ必要があります
また、ルビー、サファイヤ及びエメラルドは、ダイヤモンドの「ラウンドブリリアントカット」のように、カットが決まっておらず、楕円形やクッション形なども含め、最適な形を見極めなくてはいけません。
ルビー、サファイヤ及びエメラルドを中心とするダイヤモンド以外の宝石は、見た目の綺麗さや希少価値の点では、ダイヤモンドに比べてそれほど劣ってはおりません。
しかし、市場での扱いやすさの点では、ダイヤモンドに比べて決定的に違い、やや複雑です。
そのため、婚約指輪・結婚指輪は、ダイヤモンド以外の宝石を選んでも良いですが、ダイヤモンドの方が、選ばれることが多いです。
まとめ
本記事をまとめると以下の通りです:
- なぜ婚約指輪・結婚指輪にダイヤモンドが選ばれる理由:
-1位 見た目の綺麗さ→美しい輝きとカット
-2位 希少価値→特別な機会にしか買えない
-3位 整った販売→購入の仕方が分かりやすい
-4位 歴史と文化→古くから人々がダイヤを好んでいる
-5位 硬さと耐久性→ジュエリーにとって良い条件
-6位 資産価値→「何十年後も使い続けられる」 - ダイヤモンド以外の宝石ではだめなのか?→だめではない。しかし、ダイヤモンドよりも購入の仕方が複雑
ダイヤモンドが選ばれるのに、特殊な理由などはありません。
純粋に、人々が「選びたい」と思う理由があるから選ばれるのです。
確かに、この記事では触れませんでしたが、ダイヤモンドには大企業による宣伝や戦略などの歴史があったことは事実です。
しかし、それでも、ダイヤモンドが中心に使われていたり、「ジュエリーがもっと欲しい」といった声が上がるのには、実用的な理由があるからだと思います。
国内でも、仏教で「金剛石」と言われるものは、ダイヤモンドを指し、守護石として重宝されています。
別の記事では触れていますが、「ダイヤモンドの婚約指輪を購入したものの、タンスの肥やしになってしまった」といった声も良く聞きます。
しかし、それはダイヤモンドではなく、婚約指輪のデザインなど、他に原因があるのではないかと考えます。
ダイヤモンドは、これまでに、社会問題になるほど価値が暴落したこともないですし、見た目の綺麗なものは、やはり高額で取引されています。
そのため、婚約指輪を購入する際は、迷うことなく、ダイヤモンドを選択し、なるべく見た目の綺麗なストーンを贈ると、指輪に納得できる可能性が高まりおすすめです。
ぜひ、素晴らしいダイヤモンドの婚約指輪をお探し下さい!
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